医療、ものづくり、ITを融合で、


沖縄の医療産業を切り拓く
我々の挑戦

平田 哲生センター長の写真

平田 哲生
ちゅらめどプログラム プロジェクトマネージャー 
琉球大学病院 副病院長、診療情報管理センター センター長

琉球大学病院副病院長の平田哲生です。私はこの6年間、病院運営に携わり、医療現場における課題解決と質の向上に尽力してまいりました。その中で、最先端技術が医療現場にもたらす可能性を日々痛感しており、医療課題の解決には医工IT連携が不可欠であると確信しております。

今回、琉球大学が提案する「沖縄発・ユーザー志向の医工IT創成人材の育成プログラム(CHURA-MED program)」は、医療現場のニーズと最先端のIT・ものづくり技術を結びつけ、新たな医療産業を沖縄で創出するためのものです 。沖縄県は医療機器生産において全国に遅れをとっており、この分野では発展途上にあります 。しかし、県内の製造業は高品質なものづくりを実現しており、IT・ビッグデータ解析・自動化技術を持つ企業が約100社集積しています 。これらの企業が持つポテンシャルを医療分野に活かすことができれば、地域経済に大きな付加価値をもたらすと確信しています。

本プログラムは、琉球大学先端医学研究センターに新設された「メディカルDX・医工連携分野」を拠点とし、県内外企業・大学との連携を強化することで、沖縄県を医療関連製品の開発・実証の拠点とした産業集積へと発展させることを目指します 。具体的には、医療現場の医師や看護師といった医療者と、製造業・情報通信業の開発担当者が共に学び、医療ニーズの把握から製品企画、事業化までを一貫して担える人材を育成します 。講義だけでなく、病院での実習やグループワークを重視し、実践的なスキルと異業種連携の共通言語を習得できるカリキュラムとなっています 。

私自身、琉球大学RX(琉大トランスフォーメーション)推進本部委員として工学系学部との連携や病院でのロボット搬送実証実験に携わる中で、医工IT連携の大きな可能性を実感しています 。このプログラムを通じて、沖縄から医療分野のイノベーションを創出し、地域産業の発展に貢献できることを心より願っています。